【新唐人2014年9月26日】新疆ウイグル自治区バインゴリン・モンゴル自治州ブグル県の3つの場所で21日、爆発が起こりました。中国の官製メディアは2人が死亡したと伝えましたが、目撃者は少なくとも十数人が死亡したと証言しています。事情を知る者は、今回の爆発のターゲットは一般民衆ではなく、当局の軍警察関係者と話します。事件に関して、官製メディアはごく簡単に伝えただけですが、その報道も間もなく削除されています。
新疆の官製メディア「天山網」は、9月21日午後5時ごろ、新疆のブグル県の3つの場所で爆発が発生し、2人が死亡、多数の負傷者が出たと伝えました。他のメディアも天山網の報道を転載するのみで、詳しい情報には触れていません。一方、ラジオ・フリー・アジアは目撃者の話として、陽霞鎮だけでも2〜30人が死亡したと伝えています。
このほか、ネットユーザーによると、事件発生後、多くの目撃者が百度(バイドゥー)や新浪微博(シナウェイボー)などに目撃情報を書き込んだものの、全部削除されたそうです。22日の早朝になって、新疆の官製メディア「天山網」がごく簡単に事件を報道し、その後他のメディアが転載しました。しかし、間もなくして、天山網は報道記事を削除しました。
新唐人記者がブルグ県の複数の市民に電話取材を試みたところ、ほとんどの市民は当局の報復を恐れて、情報提供をためらっていました。
新唐人記者
「日曜日にショッピングモールで、爆発があったのをご存知ですか」
事故現場付近商店オーナー
「ええ」
新唐人記者
「現場を目撃しましたか」
事故現場付近商店オーナー
「いいえ。立ち入り禁止だったので、他の人から聞きました」
新唐人記者
「爆発音は聞こえましたか」
事故現場付近商店オーナー
「いいえ。姉が聞きました」
新唐人記者
「負傷した市民は?」
事故現場付近商店オーナー
「いるでしょう。音が結構大きかったので、複数の地点であったようです」
新唐人が入手した情報によると、爆発現場3か所のうち、少なくとも2つの地点は、軍と警察部門だそうです。死者もほとんどが軍と警察の関係者で、少なくとも十数人が死傷しているとのことです。事件発生後、情報の漏えいを防ぐため、当局は即刻インターネットや携帯電話などを統制しました。アナリストなどは、今回の連続爆発事件は明らかに当局をターゲットにしたものであると見ています。
世界ウイグル会議 報道官
「ヤルカンド県とブグル県では長期にわたって、当局の抑圧と監視が強化の一途を辿っていました。中共の政策が激しい抵抗を招いています。地元の動乱は中共の政策と直接的な関係があります。『鎮圧による安定維持』中共はこの夢幻から目を覚ますべきです。誠意を持って、政策を変え、ウイグル人の訴えに耳を傾けるべきです」
偶然にも、爆発が発生した日、中共当局は7月28日と30日に発生した襲撃事件の責任者に対し、処分を与えました。県共産党委員会の書記、公安局長など、新疆の高官17人が党内職務解任、降格、党内警告などの処分を受けました。一方、アナリストは、処分を受けた地方の幹部たちは当局の身代わりに過ぎないと指摘します。
世界ウイグル会議 報道官
「当局は責任逃れをしています。もう1つはヤルカンド県での虐殺事件が、事件の引き金であることを引き続き隠したいのです。政策に対する民衆の不満に直面し、当局は地方の行政幹部を処分することで、責任逃れをしているのです」
あるメディアの統計によると、新疆での高圧政策実施以来、2013年だけでも10件の暴力事件が発生し、少なくとも130人が死亡しています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/09/25/a1141021.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/李)